私が体験したリハビリ中・後の身体の話になりますが、
↓
●胸郭は左前に倒れ、右後方に引かれる。
といった身体のクセを強く感じていました。
2回の左足の負傷に伴う(主にアキレス腱断裂の際の)
リハビリ不足が原因だと考えています。
現在は自分で修正しながら、足、体幹と鍛えるようにしています。
昨年の油断による運動・補強のサボりが原因ともいえます。
手足のケガをした後のリハビリは、主に負傷した部位の筋力を取り戻すものとなります。
(スポーツ整形外科での、前十字靭帯損傷の術後リハビリは違いましたが)
上記した身体のクセが、装具でカカトが上がっている側の足を起点にして起きていました。
考えてみれば当たり前なのですが、当時は完全に認識不足でした。
と装具着用によって身体に影響があることは私自身が体感しました。
では、身体の傾きは装具がない状態では起こらないのでしょうか?
腹部を覆う筋肉には、腹直筋、腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋、脊柱起立筋、腰方形筋
多裂筋、後下鋸筋などがあります。
これらの筋肉が左右で働きが異なるとどうでしょうか?
身体の動作評価を絡めて、『筋肉の出力が十分か?』を検査する手法を使いますが、
上記のいずれかの筋肉が反応が弱いです。
今回の投稿するケースでは、腰方形筋の片側がそれにあたります。
腰方形筋は、片側が収縮することで身体を側屈させる筋肉です。
では、この筋肉が左右で反応の強弱があったらどうなるか?
タイトルの通り、身体、主に腹部に傾きがでます。
これは腰方形筋だけを取り出した画像なので分かり易いですが、
背面の深部にあるので、触れる箇所が少ない筋肉です。
片方だけにカバンを持つクセのある方は、歩行中カバン側の足が上がっている時、
反対側の筋肉で倒れないように支えないと、カバン側へ倒れてしまいます。
その時、主に働いている筋肉は中殿筋ですが、カバン側では腰方形筋が足を持ち上げています。
この2つが過剰に働くようになるのは、こんなクセの積み重ねもあります。
カバンを持つ手を替えると、歩行に違和感を感じるのは筋肉の働きが覚え込まれているのが
要因のひとつです。違和感を感じないように歩き続けても、覚え込まれた認識は変わりません。
何度も覚え込まれた筋肉のクセを書き換える作業が必要となります。
これは具体例として、クライアント様の一例を挙げているので筋肉を示しています。
また筋肉の働き方の強弱によって、左右どちらにも倒れ気味に感じられる例なので、
左右は示していません。この時はカバン側に倒れている感じとのお話でした。
当店では弱い反応をする筋肉を特定し、その働きを抑制する働き過ぎている筋肉を絞り込み
その反応を弱くすることで抑制された筋肉も働けるようにしています。
今回であれば、カバンと反対側の腰方形筋の反応が弱かったので、伺った内容を元に考察し
抑制要因を調べた結果、カバン側の腰方形筋、反対側の中殿筋がそれにあたりました。
今回の主原因は中殿筋で、リリースを行い安定感が得られました。