先月の『機能神経学勉強会』で伺った話
十年来の認識が全否定されたのが衝撃でした。
カイロプラクティックの考え方が変化しているのは
数年前から知っていましたが、これはまさかでした。
というのは、身体の機能が解明された結果として、
今までの考え方を修正したと思っていたからです。
団体で学んだ考え方は、1930年代で既に否定されていました。
が、カイロプラクティックの効果が科学的に解明できなかった
ために、否定された考え方が提唱されていたそうです。
20年ほど前から脳・神経に関して爆発的に進歩したために
現状の考え方に移行しているようです。
身体の歪みを整える・矯正するとよく見掛けます。
ここで想像するのは形・見た目・骨格の位置を整える事でしょうか?
不思議に思いませんか?
押して・ほぐして・運動して・・・形・見た目・骨格の位置が整う。
ここに誤解があります。
「帰宅後に戻った」と聴くことがありますが、原因に対応されていない
ケースもあるでしょう。とはいえ、元々のクセが強い場合は戻る力も
強いのでセルフケアを続けていく必要もあります。あくまで施術は
キッカケを与えるもので魔法のように見た目・骨格の位置を変える
ものではありません。
そもそも、カイロプラクティックアジャストメントは
形・見た目・位置を整えることを目的とした技術ではありません。
でも、見掛ける看板では曲がった背骨やズレた骨盤が整えると
あります。だから、誤解されがちです。
あくまでも形・見た目・位置を整えることは『結果のひとつ』です。
ただ、施術だけで得られる結果ではありません。日々の動きを変える、
運動習慣を作る、セルフケアをする・・・と続けていった先にあるもの。
提供側の問題もありますが、施術を受けたら魔法のように変わると
いった安易な考えにも問題があります。
人は、脳に伝わった情報を基にした行動しか出来ません。
(一部、脳まで伝わらず脊髄で命令が返されて行動する脊髄反射も
ありますが、大半は脳で情報に基づいて運動・反応します。)
姿勢を正すためにも、身体がどんな状態か?を感知して、脳に情報が
送られ、脳でどこに力を入れるか?が決められ、身体を支えるための
力発揮がなされています。
ただ、この送られる情報が少ないとどうでしょうか?
脳で処理されるべき情報が足らなければ、導かれる反応も変わります。
情報が少なくなる原因を解消する手段のひとつが矯正技術です。
これを「関節を動かすため」「歪みをとるため」と説明される場合が
多いのではないでしょうか? 確かに関節の動きを広げるためにも
用いられますが、『なぜ?』を違った説明をなされる場合があります。
受ける側が知る必要はないかもしれません。でも、施術する側が
間違った認識で説明をして鵜呑みにした結果、「見た目が変わらない」
と思われているケースは多いように感じます。
最近だと『骨盤矯正』でそんな話を目にする・伺う事が多いです。
身体の歪み、骨盤の歪みといわれ、歪みを正すのが矯正といった
解釈だけが広まっているので、身体の中で何が起きているのか?を
考えずに効果・結果への期待値だけが高いように感じがします。