月別: 2017年3月

『骨盤矯正』について思うこと

23年ぶりに小中学校時代の同級生に会いました。
子供も数人おり、最後の出産以外は骨盤矯正を受けていたそうです。
 
歩いていても立て看板で目にするようになった骨盤矯正ですが、効果の話よりも
どんなメカニズムで改善の提案をしているのでしょうか?
同級生から聞いた、彼女が受けた内容は『木のブロックと槌でコンコンと・・・』だそうです。
その話を聞いて絶句しましたが、一方で骨盤の変位のメカニズム、矯正のメカニズム
をどう考えているのか?が気になりました。
 
 ↓↓

投稿から約半年ですが、同級生を毎月帰省の際に施術しています。
 
◎お腹周りに力が入り易くなった
◎子供を抱っこしても疲れにくくなった
◎20代から毎週マッサージを受けていたが、月一で大丈夫になった
 
といった嬉しい実感があるそうです。
 
ただ一方で個人的な不備かもしれませんが、
 
●当日or翌日につらい時がある → それを越したら楽になる
 
といった事があるそうで、ツラさが出ないよう検討中です。
   ~2017.8.11追記~

 
 
そういえば、開店当初と比較すると大幅に内容が変更されているために
骨格・骨盤矯正といった概念自体を考えていなかったなと同級生との会話で思い出したので、
それをキッカケにまとめてみました。
 
要所要所で書いていますが、『歪み』という表現が私は適切だと思っていません。
解釈次第だとは思うのですが『歪み=変形』のイメージが拭えません。
「身体が歪みが悪い、これが原因だ」と何が問題なのか?を検査・評価前から
抽象的に恐怖感をあおっている。そんな悪印象があるのも言葉を使わない理由です。
 
 

骨盤は矯正(?)する対象なのか?

 
以前、働いていた店舗では『骨盤矯正コース』がありましたが、骨盤矯正といった言葉の
出始めだったせいか?希望される方はいらっしゃらなかった覚えです。
某雑誌?の流行に乗じて、骨盤帯から下肢に対してアプローチするコースでした。
(他部位の影響も加味して全身コースを勧めていたのもありますが・・・)
主にヒップアップ・ウエストを引き締めるといった見た目重視の矯正を目的にコース設定
をしていた覚えがあります。今、改めて思い返すと
 
● 何に対してのズレを評価しているのか?
● 何を指標としての矯正なのか?
 
検査こそしていましたが、明確な指標がなかったように思います。
 
骨盤(骨)だけでの動きはありません。腰部・股関節といった部位にも
骨盤を変位させた筋肉の引張・伸縮によって動きが派生します。
当然、骨盤の変位を作っているのが他部位に原因がある事も多々あります。
骨盤だけにフォーカスしても意味がないというのが私なりの解釈です。
 
骨盤の歪み(変位)を解消することで、周辺にも良い影響を与えると言われますが
 

●何の動きをつけているのか?
●どこが改善された結果なのか?
●固定を促すために何をしているのか?

 
と受ける内容には疑問を持つべきではないかと思うのです。
  
そもそも矯正という表現も・・・と昨年から色々と考えてしまっています。
骨の位置を決めるのは施術者ではないので言葉としてどうだろう?と
昨年から自分の提供している内容に当てはまる言葉を探しています。
 
 

当店での骨盤周辺の見直しについて

 
昨年の学びから骨盤帯・背骨(腰椎)・股関節といった部位を複合的に評価しています。
 

● 股関節の可動域(回旋・屈曲・伸展といった可動、動作)
● 胸郭との関係性(呼吸、位置、胸郭・腹部・骨盤周辺の筋出力)
● 下肢との関係性(立ち方、膝・足首の動き)
● 骨盤帯の変位を仰向け・うつ伏せで確認

 
と複合的に判断する指標は以前よりも格段に増えています。
まだ評価するべきことはありますが、今も見直す要素を増やしているのが現状です。
 
冒頭の産後8か月の同級生に評価・リリースを行いましたが、以前使っていたような
骨盤矯正技術を用いませんでしたが、骨盤帯周辺の感じが変わったとのこと。

全身の評価をしたうえで、必要なリリースをする
 ↓↓
〇胸郭の回旋、肩関節・股関節の可動を見直す
 ・背中・腰・肩の張りがとれた
 ・立位、座位と安定感がついた
 
といった結果があったそうで喜んでもらえました。
あくまでも受け手の主観ですが、評価でも可動域・筋出力と変化は再検査しています。
 
※その後のセルフケア・維持・さらに改善するための努力はまた必要です。
   ~2017.8.11追記~

 

 
産後の骨盤矯正についてですが、出産で骨盤が開く変位を矯正するイメージが湧きません。
 
現状、骨盤帯の評価をしたうえで、骨盤下部にある骨盤底筋群の働きが抑制されて
骨盤下部で内側へ収縮しづらいのであれば抑制要因を特定して筋出力を出す、
骨盤を外側へ引く筋肉・内側へ引く筋肉の関係性を上記と同様に見直すくらいでしょうか。
これも一つの見解というだけで実際に評価しないと分りません。
※今回は諸事情により施術姿勢の制約があったので、この評価は同級生には行っていません。
 
産後こそ体系変化に差が顕著に表れるので、評価をより細かく行うことが重要だと考えます。
まずは産婦人科の先生の指示に従い、出産の負担を取るために身体を休めることが大切です。
 
この投稿を書くために色々と調べていましたが、腹筋の状態・骨盤周辺の組織の安定化など
を考えた時に『骨盤矯正がいつから出来るのか?』『骨盤矯正は〇ヵ月後から出来ます』
と時期よりも重要な事があるように感じています。
これこそ早さの競争を激化させて、「ウチが先に!」と不安を利用しているように感じます。
 
当店では、『産後の・・・』とは謳っていませんが、その時の現状評価をして必要な施術を
提供しています。どこが痛い、どこに負担がかかっている、どんな動きがやりづらい
普段感じていることの対応をしていく事で日常生活の負担を減らすお手伝いが出来れば
と思っています。
 
 

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姿勢pt8 肩甲骨に正しい位置はあるのか?

肩甲骨は背骨を中心に内外、上下、腕を横から上げ下げする動きに連動した
内外への回転と大きく動きがあります。
左右で高さが違う、肩が前に出る・・・と気にし出すと自分でも分かり易い
ので問題と思われる要素を見付けがちな部位でもあります。
 
肩甲骨周辺でよく伺う話は、
 

●肩が前に出ている
●肩甲骨と背骨の間が突っ張っている
●腕が上がりにくい
●いかり肩みたいになって力が抜けない

 
といったものが多いでしょうか。
多くが力の入り易さ、関節の動きを見直すことで解消されるケースが多いです。
 
 

肩甲骨と胸郭、鎖骨の関係

 

 https://www.earthslab.com/anatomy/scapula-anatomy-surfaces-fractures-winging/ より
 
◎肩甲骨と胸郭の関係
 
肩甲骨は胸郭の背中側で、筋肉の引っ張り合って安定しています。
肩甲胸郭関節といった言葉はありますが、他の関節と違って関節包や靭帯といった
強い組織で固定されておらず、胸郭上での肩甲骨は大きく動きます。
 
筋肉は上下内外に向かって伸びており、それら筋肉の出力のバランスによって
肩甲骨の位置は決められます。
骨の凹凸で位置が決まっていないので、決まった位置はありません。
 
 
◎肩甲骨と鎖骨の関係
 
肩甲骨と鎖骨は肩鎖関節で繋がっており、肩鎖靱帯があります。
また、鎖骨は胸骨と反対側で胸鎖関節を介して繋がっています。
 
鎖骨内側の位置は胸骨で決まっていますが、
外側の位置は、肩甲骨の傾き、変位によって変わります。
 
 

肩甲骨の位置は??

 
さて、本題の位置の話ですが、決まった位置はありません。
また人によって大きさも異なります。
 
当店では、筋出力が各々で発揮できるように調整しています。
背骨から何cmくらいといった位置ではありません。
 
解剖学では決まったイラストしかありませんが、WEBで検索すると
肩甲骨を内側に寄せた方が良い、外側に広げた方が良いと様々な見解がありました。
美しい見た目を求めると前者、機能的な視点から後者といった印象を受けました。
ただ、独自理論もあるので、何とも判断のしようもありません。
 
当店では位置よりも力の入り方・バランスを基準にしているので、位置の提案はありません。
より動かし易い・過ごし易い状態を提案できればと考えて調整しています。
 
【2017/7/10 追記】
調べていたら・・・カパンジー機能解剖学によると、脊柱から肩甲骨の距離は
下角が胸椎7~8番にある。
内側縁-肩甲棘では5~6cm とのこと

 
 

何を目安・基準に肩甲骨を調整しているか?

 
肩周りの動作を観て、動作に異常が観察されるものを中心に
 
●肩関節・肩甲骨の可動域と、各関節を動かす時の動き
●異常動作に関連する力の入り方
 
を基準に肩周りを観ています。
 
例えば、横から腕を上げていくと、
 

 
途中から肩甲骨外側が上向き・内側が下向きに回転(上方回旋)します。
この時に前鋸筋、僧帽筋、肩甲挙筋といった筋肉が使われますが、
これらの働きに偏りが強かったら回転はいびつになり、動きも変わります。
この働き方を調整して回転をスムーズに整えていくイメージでしょうか。
※肩関節周辺で他に問題があれば、それに関連した箇所にもアプローチします。
 
また、最初に脱臼、四十肩などの受傷歴はお伺いしていますが、
関連して仕事・生活で習慣的になっている姿勢も伺っています。
普段から使われがちな筋肉、とっている姿勢から問題を絞り込むためです。 
 
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◎内外の位置について
 

画像は背面から、前方突出:前鋸筋・後退:菱形筋 と内外のバランスをとる筋肉を
示しています。これらの出力によっても肩甲骨の位置は変わります。
 
 
◎まとめ
 
位置についての投稿ですが『位置調整』のアプローチはありません。
筋肉の働き方を見直して、普段の使い方を変えるキッカケを作る
というのが提供内容を表しているかと思っています。
 
位置調整をしても、筋肉の働き方が変わらなければ、元の位置に戻ります。
日々の生活の中で身体の使い方を変えていく、運動で刺激を与えること
の積み重ねが身体を整えていくためには重要です。
 
 

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姿勢pt7 背骨の可動性がある、支える筋肉が働いているという2つを満足させること

姿勢改善をメインに謳っていた時期がありますが、当時は背骨の可動性をみて、
可動性の悪い関節に対してアプローチをするといった手法を取っていました。
昨年から評価を主体的に行い始めて、現在の問題は何か?、その原因は何か?
を探る過程が増えたことで、同時に筋出力、問題の切り分けと視点も増えました。

3月をもってベーシックコースを廃止しますが、これは上記した評価無しでの
アプローチをするより、評価したうえで必要な部位へのアプローチをした方が
直後の体感も持ちも良いと伺うことが増えているからです。
より良い状態を提供するために内容を絞り込むことにしました。
 
評価を取り入れることで見えてきたこととしてタイトルの内容になります。
 
 

今、姿勢を維持している筋肉が働いているか?

 
ここ最近、『力が抜けない』と仰る方が続いていました。
機能評価から原因を絞りこむと、皆さん同様に背骨周りで背骨を支える筋肉である
脊柱起立筋、多裂筋の反応が弱くなっていました。

私たちは立つ、座るといった姿勢をとる時に背骨を支える筋肉を意識していません。
本来働く筋肉の働きが弱いと、他の筋肉が替わりに背骨を支えないといけません。
それが表面側にある大きい筋肉であれば力が入っているように感じるでしょう。
姿勢を維持するのに使っているため、当然ながら力は抜けません。
 
無意識下で他の筋肉が働き過ぎることで働きが抑えられている感じです。
これを意識して使おうとしても、無意識に決められている事は容易に変えられません。
 
今回は検査の手法から肋骨・骨盤と身体を覆うような骨のない腰部中心の
話になります。頚部・胸郭には他要因がありました。
 
 

何が働きを抑制していたか?

 
検査を進めていくと、大殿筋、大腿二頭筋が働き過ぎていました。
いずれも股関節を伸展(後ろに曲げ)させる筋肉です。

・股関節、骨盤の安定をさせること
・筋の付着部での力の伝達によって背部にも力が伝え、背部の安定をつくる事

をこれらが働くことで同時に満たしていたと考えています。
とはいえ、本来は姿勢を安定させるために働く筋肉ではありません。
これらをリリースした(緩める?)後で、背骨周りの筋肉をテストすると
脊柱起立筋、多裂筋は共に反応が強くなりました。
 
各々の筋肉に本来の働きを取り戻させ、補う働きを減らしてあげることで、
皆さんが力が抜けるようになりました。
 
 

新たな手法で見えてきたこと

 
姿勢を考える時に、背骨のS字カーブのみが取り上げられます。
確かにカーブの数で負担が減るといった話から背骨のカーブは大切です。
しかし、そこだけに注目し過ぎて、背骨・骨盤へのアプローチのみだと
今回のようなケースは改善されません。
元から可動性がある場合は筋肉がただ弛緩されるだけです。
 
姿勢が正せても、力を入れないと維持できないのは改善ではありません。
ただ背中を緩めて、一時的に姿勢が正せるようにしているだけです。
※パターンにハマる時は力が入る時もあります。
 
意識しないと
 
今回は筋出力のみの問題だったので、簡単にまとめましたが、
『関節の動き-筋出力』の2つを組み合わせて評価をしています。
どこにアプローチしたら筋出力、可動性と満足させられるか?を
調べたうえで姿勢を見直していきませんか?
 
 

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姿勢pt6 身体が左右に傾いている気がすると思ったときは

私が体験したリハビリ中・後の身体の話になりますが、
 

●骨盤のねじれが強く左腰が後ろに引かれてしまう。
  ↓
●胸郭は左前に倒れ、右後方に引かれる。

 
といった身体のクセを強く感じていました。
2回の左足の負傷に伴う(主にアキレス腱断裂の際の)
 リハビリ不足が原因だと考えています。
 
現在は自分で修正しながら、足、体幹と鍛えるようにしています。
昨年の油断による運動・補強のサボりが原因ともいえます。
 
 
手足のケガをした後のリハビリは、主に負傷した部位の筋力を取り戻すものとなります。
(スポーツ整形外科での、前十字靭帯損傷の術後リハビリは違いましたが)
上記した身体のクセが、装具でカカトが上がっている側の足を起点にして起きていました。
考えてみれば当たり前なのですが、当時は完全に認識不足でした。
 
と装具着用によって身体に影響があることは私自身が体感しました。
では、身体の傾きは装具がない状態では起こらないのでしょうか?
 
 

胴(腹部)を左右に傾ける筋肉

 
腹部を覆う筋肉には、腹直筋、腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋、脊柱起立筋、腰方形筋
多裂筋、後下鋸筋などがあります。
 
これらの筋肉が左右で働きが異なるとどうでしょうか?
身体の動作評価を絡めて、『筋肉の出力が十分か?』を検査する手法を使いますが、
上記のいずれかの筋肉が反応が弱いです。
 
今回の投稿するケースでは、腰方形筋の片側がそれにあたります。
 
腰方形筋は、片側が収縮することで身体を側屈させる筋肉です。
では、この筋肉が左右で反応の強弱があったらどうなるか?
タイトルの通り、身体、主に腹部に傾きがでます。
 
QL
 
これは腰方形筋だけを取り出した画像なので分かり易いですが、
背面の深部にあるので、触れる箇所が少ない筋肉です。
 
 

傾いた感じがすると言われた方の一例

 
片方だけにカバンを持つクセのある方は、歩行中カバン側の足が上がっている時、
反対側の筋肉で倒れないように支えないと、カバン側へ倒れてしまいます。
その時、主に働いている筋肉は中殿筋ですが、カバン側では腰方形筋が足を持ち上げています。
この2つが過剰に働くようになるのは、こんなクセの積み重ねもあります。
カバンを持つ手を替えると、歩行に違和感を感じるのは筋肉の働きが覚え込まれているのが
要因のひとつです。違和感を感じないように歩き続けても、覚え込まれた認識は変わりません。
何度も覚え込まれた筋肉のクセを書き換える作業が必要となります。
 
これは具体例として、クライアント様の一例を挙げているので筋肉を示しています。
また筋肉の働き方の強弱によって、左右どちらにも倒れ気味に感じられる例なので、
左右は示していません。この時はカバン側に倒れている感じとのお話でした。
 
当店では弱い反応をする筋肉を特定し、その働きを抑制する働き過ぎている筋肉を絞り込み
その反応を弱くすることで抑制された筋肉も働けるようにしています。
 
今回であれば、カバンと反対側の腰方形筋の反応が弱かったので、伺った内容を元に考察し
抑制要因を調べた結果、カバン側の腰方形筋、反対側の中殿筋がそれにあたりました。
今回の主原因は中殿筋で、リリースを行い安定感が得られました。
 
 

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