昨日、施術していて、顕著に左右差があったのが趾(足指)
『今まで靴下を脱いでいただくことはありませんでしたが、
今後は対応を変えていきます。』
たまたま汗だくだからと靴下を脱いで下さったことで
発覚した今回の問題。。
今回、初めて靴下を脱いだ裸足で検査をしていきましたが、
以前は軽度の外反母趾と思っていましたが・・・違いました。
柔道、山登りで体重が拇趾(足の親指)の内側にかかって
タコ、まめといった形で固く膨れて見える状態でした。
※実際に観ることは大切。。
拇趾の腹ではなく、内側に体重がかかるように拇趾が
捩じれるように足部が変位していました。
外側加重で浮いた拇趾球をつけようと『へ』の字のような
変位を足部で作っているようなイメージです。
受傷側、健側と同じように変位がありましたが、
●拇趾の外反が外反母趾と違って趾の途中から起きている
●他趾は屈曲優位に働き、反りにくい
といった状態でした。
明らかに受傷側で、
2)足首の可動域低下
3)趾の伸展可動域低下
と問題が強かったので、ヒアリングの
補強で受傷・リハビリの経過などを伺い、下肢をメインに検査・
施術を行いました。今までにない体感の良さがあったようです。
◎足底の接地感・安定感が今までと格段に違う
◎外反して第2趾に当たっていた拇趾が当たらなくなった。
というのが理由だそうです。
施術後、趾の動きを誘導するようにテーピングをして終了。
これで筋肉の働きも貼付け中は変わるので、貼付け方を伝えてます。
テーピング、セルフケアは伝えたので、これらを継続することで
足底感覚、下肢の使い方が変わっていって・・・どうなるか?
といった流れです。
1回の手技で全てが変わる訳ではありません。
日々の感覚運動の積み重ねで、身体の構築が変わっていくので、
より良い感覚を積み上げていくためのキッカケ作りといった
イメージで施術しています。
※ただ施術後の体感は良くする必要はあると考えています。
今までの施術は、主訴である首肩、時々ある腰痛や
O脚、膝が曲がりにくい・・・といった本人は気にしていないが、
見た目や部位評価から判るところだけに眼が行きがちでした。
今年に入って、膝の靭帯に既往歴があることを伺っていました。
その時に、趾を見ていたら・・・早く対応が出来ていたでしょう。
今までもIAP(腹腔内圧)が入りにくい、股関節の内旋の制限が強い
といった検査から判断が容易な部分に眼を向けてしまっていたのが、
判断を低下させていたと考えています。
なぜIAPが低下しているのか?、なぜ股関節の動きに制限があるのか?
を考え、検査・施術・提案できていれば・・・と原因が見えるとついつい
反省しつつも、変更できない過去を考えてしまいます。
案外、目の前にある自分の身体だからこそ『問題の無い普通の状態』
と思いがちですが、当たり前の中に問題があったりします。
指の形、タコの出来る位置、足底の接地感、どれも自分が正解と
思いがちですが、『本当にそうか?』と疑問を持つことが今抱える
問題を解消するキッカケになるかもしれません。
自分は正常なのか?と疑ってかかる事で問題は見つかります。
検査をして現状評価をしていくことが問題を見付け・解消する近道です。
私も今回を教訓に、『靴下を脱いでいただいて、足底・趾を見る』事を
実践していきます。