2024/11/30、12/1
機能神経学の小児ケアシリーズ⑴を受講してきました。
Contents
受講に際して
Dr.Melilloが提供しているMelillo Methodを
Dr.Rinaudoがどのように臨床応用されているか?
を学ぶセミナーでした。
今迄の『小児発達サポート』の提供・提案を
どう修正・進化していくか?を目的に受講しました。
そのために受講前から8月に発売されたDr.Melilloの
新刊、Dr.MelilloのYoutubeなどを翻訳して学んだ上で
受講に臨みました。
Disconnected Kid 3rd Editionは到着前のYoutubeで
前作から約40%更新されているとの事でした。
学術エクササイズが後半にありますが、ここを日本語で
どう反映させていくか?を考える必要があります。
受講後に見直している事
今迄に受講してきたBBITの考え方もありますが、
最近ではDr.MelilloのAPIでのショートセミナーやYoutubeを
翻訳して基礎となる考え方も変化してきました。
1) 何を目的としての提供なのか?を明確にする事
今回、オーストラリアでのDr.Melilloの原始反射の
評価を動画視聴する貴重な機会に恵まれました。
目的が明確だからこそ、ここまでするのか?と
今迄の自分の対応がどうなのか?と振り返る機会に
なりました。
動画の解釈は肯定・否定で2分されると思いますし、
私はたまたま肯定派だっただけと解釈しています。
※出来るか?実施するか?はまた別の話ですが、
色々と考えさせられています。
勿論、保護者への説明・保護者の理解が必要ですし、
それを必要と明言できる根拠・知識も必要と考えます。
評価に応じて何が変化を促すために何が必要なのか?を
明確に提示できるようにしないと実施する価値を
依頼元であるご両親から認められないと強く感じました。
今、諸事情から始めたものを通常の流れに組み込む
のが事前説明に良いのでは?と考えています。
2)段階を見極める
発達関連の提供をするサービスが増えていますが、
相談する際、現状の困り事でありがちな学業の向上・行動
などに注目して探されていないでしょうか?
セミナーでも話がありましたが、
ネット検索して頂ければ出て来ますが、発達のピラミッド
でも学習・認知活動などは上位となります。
これらが行き詰まる要因が土台となる要素にあるから
苦手・困難となっている可能性が高いので、
評価から未熟と判定された土台の要素から成熟させていく
事で身体を正確に認知させる事から始めます。
評価後に判定する訳ですが、判定基準を満たさないのは
そもそも評価をする段階に至っていない可能性もある
とは以前から知ってはいましたが、そこを詰めていく。
当たり前のようで、検査結果だけに注目してしまうと
見落としてしまうであろう事。
見落としが無いよう評価だけでなく質問票の回答と
照合しながら検査結果が適正なのか?も詰める。
当たり前を当たり前に実施できるようにしていく事。
大人と違い、発達が未熟な段階での評価は
目の前の現象だけで判断が出来ない事もあります。
目先の現象に目が行きがちな自分に情報を
精査して段階も含めた判断が出来るようにする事
が2つ目です。
3)来店の頻度、ホームエクササイズの頻度
Dr.Melillo、Dr.Rinaudoの提案を伺い
自分の甘さを思い知りました。
1)にも関連しますが、何を提供しているか?
が頭に入っていれば提案するよな?と。。
提供できる内容から前述した方々の施設のような
提供は出来ませんが、
ホームエクササイズの頻度・強度などの提案は
修正する必要があると思い知りました。
現状でも少ない頻度でしか続かない方が多い中
提案するのはいばらの道かと思います。
一方で数年続けて思うのは
『続けられない方は頻度に関わらず続かない』
という事。
続ける方は拒否されても声掛けを続けています。
お子さんが拒否して出来ないケースもありますが、
此方の提案自体のブレは無くして主軸を形成する
のが必要と思い知らされました。
店舗としては継続した来店も大切ですが、
時間が有限の中で家庭でどこまで提案を取り入れて頂けるか?
は来店よりも重要です。
家庭での実施頻度が少なければ何も変わりませんし、
可塑性の考え方から神経経路が繋がっていない内から
刺激を中断してしまえば、その繋がりは減少・消失します。
来店前から継続出来そうか?の確認を含めて
継続した取り組みをどう伝えるのか?が重要な課題かと
今迄の経緯からも実感しています。
今迄に相談を受けてきた中で思っていたこと
小児発達関連の病院や施設は増え続けています。
前述の2)に関しては対応の検討前に保護者間で密に
話し合うべき内容かと思います。
特にテストの点数で判断しやすい学業を問題の中心に
捉えて、塾や家庭教師に頼るケースは少なくないでしょう。
思考する能力の土台となる機能が未熟なために
思考能力が成長し難かったらどうでしょうか?
勉強以前に取組むべき事があるのかもしれません。
強要で勉強嫌いが加速してしまうかもしれません。
お子さんの成績だけに注目するのでなく、
なぜ出来ないのか?を学業以外の観点からも
掘り下げてあげる事も必要なのでは?
今回の受講から自分の説明不足も知らされました。
点数・成績と数値評価が出来るので、
学業中心になるのは仕方ないかもしれません。
ただ他での困り事・要望を伺っていると
学業以上に先に取組むべき課題が見付かる、
親御さんの考え方を改めて頂くのが必要と
考えてしまうケースも少なくありません。
お伝えしても伝わらないケースが多いです。
お読み頂いて、来店されない場合でも
今後の対応について一考頂ければ幸いです。
セミナー受講全体の感想として
Dr.Melilloの考え方を知ろうとSNS、Youtubeと
聴講しては翻訳しています。
(学生時代に英語をもっとちゃんとしておけば…の
後悔しかありません。)
今回の受講に関わるようなYoutubeもありまして、
興味深く聴講・翻訳してました。
ここ半年の提供の考え方が
冒頭のDr.Rinaudoの失敗談と同じ轍を踏むもの
だった事を知ることになりました。
やはり研究・臨床・教育としてきた方が作られたMethod
が成立しているには理由があると思い知りました。
今回は主に前回のNCJセミナーアンケートで要望を出した
『原始反射』についてが中心の内容でした。
私は単純に『これをすれば大丈夫…』のセミナーには
全く興味がありません。提案する理由が説明出来なけ
れば価値が無いとさえ思っています。
今迄の評価の一部がこれに相当してたと絶望しました。
評価の判定を出来る事は重要です。それは間違いではない。
一方で『現段階でその評価が適正なのか?』の判断が
十分ではなかった。
今回の受講で私の無知の領域が判ったので、更に掘り下げ
より良い提供に繋げていこうと考えています。
Dr.Rinaudoとセミナー終了後に撮影をお願いしました。
これで4回目の受講になります。
来年5月には小児ケア(2)でまたお会いします。
それまでに今回の受講を提案に反映させていきます。