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骨盤だけに注目して、他部位に目が向いてないのでは??

骨盤だけに注目して、他部位に目が向いてないのでは??

先日、整形外科の医師が『骨盤矯正』という医学用語は無い
とのTweetをされており読んでいました。
 
また、別の医師がブログを投稿されており、私でさえ
『意味が解らない』と思ってしまうような某サイトのイラストが
挙げられていました。出産で骨盤が開くとは言われますが、
こんなのはあり得ない話です。
 
以前、投稿しましたが、当店には『骨盤矯正』という考え方
がありません。矯正が必要ということは悪い状態にあるという事。
 

●骨盤を変位させているのは何でしょう??
●骨盤単体で動くことはありませんよね??
●まさか・・・骨盤が変形している??

 

 
骨盤の位置を矯正できるとして・・・骨盤単体で動かないものの
位置を矯正しても変位させている原因が他にあるので、直ぐに
元に戻るでしょう。(位置の矯正が出来るとして・・・)
 
『歪み=変形』と捉えてしまうと・・・手術でしか対応は
出来ないでしょう。以前、『骨盤を小さくしたい』と相談が
ありましたが、出来ない旨を伝えた事もあります。
形成された骨自体の形を変えることは出来ません。
骨同士のアライメント、周囲の関節を動かす筋肉の働き方を
見直せても、骨の形状を変える事は出来ません。

逆に言えば、変形させるような外力がかかれば、骨折やヒビが
はいることはあっても曲がる・変形することはないでしょう。
例を挙げれば、鶏の手羽元の骨はスプーン曲げのように
曲げられますか?➡無理ですよね?ということです。
 
 
骨盤だけを気にし過ぎるから、『骨盤矯正』という言葉に
踊らされてしまうように感じます。
『矯正』『歪み』といった表現・提案にも問題があると思います。
 
『身体の繋がりが・・・』と提案されているのにも関わらず、
『骨盤矯正』『肩甲骨はがし』・・・と単体で扱おうとする。
分かり易さ重視の結果だとは思いますが、考えてみれば不思議です。
 
 

身体の繋がりという観点から

 
隣接する部位に目を向けてみましょう。
大腿(太もも)、腰(ウエスト)とこれらに施術をしても
相対的にお尻・骨盤が変わったように見えることもあります。
 
少し離れて・・・足底・足関節・膝も同様に、施術することで立ち方に
変化があれば、お尻・骨盤の左右の傾きが修正されたように見えるでしょう。
 
当たり前ですが、身体は骨盤中心に決まってははいません。
他部位を起点にしても、動作・変位といった変化は起こります。
木を見て森を見ずと言いますが、『骨盤を矯正すれば・・・』と
言われた事で『問題は骨盤』と視野が狭まっていませんか?
 
 

 
例えば、歩く時に
 
●どちらの足が前に出しやすいか?
●どちらの足が後ろに蹴り易いか?
 
の違いが分かるだけでも股関節の使われ方の左右差が
分かるかと思います。

●後ろに蹴り易いのは、お尻・太ももどちらの力が入り易いのか?
●前に出しやすいのは、どこの筋肉を使い易いのか?
●関節の詰まりがあって、反対の動きがやりにくいのか?
 
など、詳細は検査しないと分からないものはありますが、
自分がどんな動きがやり易く、反対にどんな動きがやりにくい
といった身体の傾向が分かるかと思います。
 
骨だけで動くわけではなく、筋肉の伸縮で引っ張られて
骨は動きます。筋肉も脳からの命令が神経を介して伝わって働きます。
単純に「整えます」「ほぐします」で即効性がある訳ではありません。
運動刺激も必要、運動刺激を入り易くするための調整も必要、
筋肉の伸長が制限されていれば伸長を促すための調整も必要、
やる事は盛り沢山で、適度に運動することは必要です。
 
 

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